阿部共実さんの『月曜日の友達』(全2巻)という漫画について。
ドキドキしながら読んだ。とくに1巻の3話目から4話目が好きだった。私は「思い出」の存在の意味を初めて知った。
読了して、他に必要とされることで生きてることを感じる人間になってみたかった、とそういう気持ちがわいた。(私はそういうふうに生きている人間ではない。)勝手に泣いていた。
2巻の7話目の最後の方のたたみかけるようなテンポに、そこから先の老いていくはやさも予感させる。
月野はたぶん離れてしまうのを知っているんだよな。
(おそらくこれから2人が体験するであろう、)忙殺は恐ろしい。大切なものも振り落としてしまう。
夏に会ったふたりの、うだる暑さに歪んだ顔が好き。あと水谷が紙を燃やすシーン。
「水谷は小さな雷にでも打たれたの」っていうさらっとしたセリフが好き。
自分の方に寄せようとするんじゃなくて、万物に照らされているというその拡がりもふくめて好きでいる、というその感じがいい。
あと夏生まれってはずみで言ったのを憶えてる感じとかが好き。(そのときはなんの応答もせず、というかんじなのに。)